サイクル論・ダウ理論・移動平均線を使った相場分析の基本

 

大衆の逆をつく投資法

かれこれ相場に20年近く携わってきました。トレード人生の前半は常に負け。勝てると思って参入した世界でことごとく負け続けました。

その中でたどり着き、今現在活用しているのサイクル論ダウ理論移動平均線

この3つの理論とテクニカルを使用し、現在では淡々と利益を重ねられるようになりました。

実はあなたも感じているように、これらはトレードしたことがある人なら誰でも知っているものです。

しかし、深く掘り下げもせず、昔からある古風なものだと考え、知っているだけでもっと目新しいものを

求めている人も多いのではないでしょうか。

サイクル論・ダウ理論・移動平均線

20年相場に携わって気づいたのがこれらの威力です。

王道でありながら、地味なために使われていない。まさに大衆の逆をつく投資法だと思います。

当ブログでは、これらの理論・テクニカルを駆使したトレード方法をお伝えしてきます。

サイクル論

相場には「サイクル」が存在する――自然界の法則を投資に活かす方法

海岸に押し寄せる波のリズム、規則正しい心臓の鼓動、春夏秋冬の季節の巡り、人の一生、さらには約70年周期といわれる社会現象。
私たちの身の回りには、森羅万象あらゆる現象に“サイクル”が存在しています。

これは決して不思議な話でも、単なるオカルトでもありません。事実として、自然現象も社会の動きも、一定の周期で繰り返す傾向があり、誰も完全には否定できないでしょう。

そしてこの「周期性」は、金融市場や為替・株式の値動きにも当てはまります。
相場にも、一定の間隔で波のように繰り返すパターンが存在しており、その流れに呼吸を合わせることで、より効率的かつ大きな利益を狙えるのです。

レイモンド・A・メリマン氏の著書『相場サイクルの基本-メリマンサイクル論』(投資日報出版)では、サイクルを次のように定義しています。

「サイクルは一定の間隔で繰り返し起こる測定可能な現象であり、80%以上の確率でその規則性が現れる」

つまり、サイクルは偶然ではなく、測定可能な規則性を持った現象です。
この考え方を相場に応用し、大きなサイクルに合わせて取引を行えば、感情に振り回されず、より楽に、そしてより大きく利益を得ることが可能になります。

ダウ理論

サイクル論を補強する「ダウ理論」―6つの基本原則と実践活用法

相場サイクル論を有効に活用するためには、単独での判断だけでなく、他の分析理論と組み合わせることが重要です。
そこで有効なのが「ダウ理論」です。ダウ理論は株式・為替・商品先物など、あらゆる相場に適用可能な分析手法で、特にトレンドの把握に優れています。

ダウ理論の6つの基本原則

  1. 平均株価はすべての事象を織り込む

  2. トレンドは短期・中期・長期の3種類に分類される

  3. 主要なトレンドは3段階で構成される

  4. 価格は相互に確認されなければならない

  5. トレンドは出来高でも確認されなければならない

  6. トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く

この中でも、特に私が注目しているのは第6原則です。
「安値と高値が切り上げたらアップトレンド、切り下げたらダウントレンド」というシンプルな考え方ですが、これは市場参加者の心理を非常に的確に反映しています。


サイクル論とダウ理論の組み合わせ効果

サイクル論は、相場の波を長期的な視点でとらえる優れた理論ですが、万能ではありません。
時には全く機能しない局面や、サイクルが転換したのか継続なのか判断に迷う場面もあります。

そんな時に心強いのがダウ理論です。
トレンドの方向や転換点を明確に示してくれるため、サイクル論の弱点を補い、より精度の高い相場分析が可能になります。

つまり、サイクル論で「波の大きな流れ」を把握し、ダウ理論で「転換のタイミング」を見極めることで、より確度の高いトレード戦略を立てることができるのです。

移動平均線

最もシンプルで強力な武器「移動平均線」―複雑なテクニカル指標はいらない

数多くのテクニカル指標がありますが、その多くは元をたどれば移動平均線を基礎として作られています。
つまり、移動平均線の考え方を理解することは、すべてのテクニカル分析の原点を理解することに直結します。

優れたテクニカル指標を探し求めることは、終わりのない旅のようなものです。
そして、100%完璧な売買サインを提供してくれる指標は存在しません。
どの指標にも長所と短所があり、万能ではないのです。

それならば、複雑な指標を使わず、シンプルに移動平均線だけでトレードができれば、もっと楽になると思いませんか?


私が行き着いた3ステップのトレード手法

私は「より少ない労力で、より大きく、より安定的に利益を得る」ことを常に追求してきました。
その結果、辿り着いたのが以下の3ステップです。

  1. サイクル論で相場の環境認識

  2. ダウ理論でトレンド方向を確認

  3. 移動平均線で売買ポイントを見極め、エントリー

この方法は、複雑なインジケーターを何種類も表示する必要がなく、チャート分析が驚くほどシンプルになります。
しかも、相場の大きな流れからエントリータイミングまで一貫して判断できるため、無駄な売買を減らし、利益の最大化が狙えます。