損切設定の根拠 ~感情を管理する~

2020年3月3日公開

この部分はページ本文です。

相場の原理原則 資金管理

損切設定の根拠~感情を管理する~

損切りを実行できない理由

感情が邪魔をする

損切に関して多少理解できたとしても、実際にすぐに実行することは難しいものです。 その原因は「感情」です。

しかし、全資金の2%でトレードすれば、比較的冷静さを保って行動できるようになります。

感情の扱い方

感情を管理する

利益は思い通りに設定できませんが、損失は管理することができます。 本来であれば1回の損失額が分からない状態では、恐ろしくてトレードはできないはずです。 感情に左右されたくないのであれば、適正な資金量でトレードを行うべきです。

感情をコントロールするのは間違い?

よく「感情をコントロールしよう」と言われますが、それは現実的ではありません。

「コントロール」とは、統制・支配すること。 それができるなら誰も苦労しません。

怒っている自分を、楽しい気分に一瞬で変えられますか? たいていの人はできません。

感情は“管理”する

では、どうすればよいか。 感情は“管理”するのです。 感情的なトレードを避けるため、前もってマネジメントしておく。 ブレない目標があれば、損切りしても淡々とトレードできます。

感情に悩まされる前に、自分の目標を確立することが近道です。

損失の基準「2%ルール」

なぜ2%なのか?

例えば、100万円の資金があるとします。 2%は2万円です。 この金額を失っても、大きく動揺することは少ないでしょう。

しかし、もし4万円しか持っていない人が2万円失ったら、そのショックは計り知れません。 同じ損失額でも、元の資金量によって受ける精神的ダメージは異なります。

枚数と感情の関係

枚数(ロット)を大きくすればするほど、損益は増え、感情も大きく揺さぶられます。

1万通貨でトレードするのと、10万通貨でトレードするのでは、損益も感情の揺れも10倍になります。

利益が大きくなるのは嬉しいことですが、損失も同じだけ大きくなります。

結果、含み損を抱えた時に耐えられず、塩漬け→強制ロスカットという悪循環に陥る可能性があります。

トレード資金が同じでも、枚数が10倍であれば感情も10倍になるのです。

感情を抑えるには、枚数を減らす

100万円の資金で50万円を失えば、冷静さを保つのは不可能でしょう。

しかし、2万円の損失であれば平常心で次のトレードに向かえるはずです。

損失額が資金の2%であれば、最大でも50回負けなければ資金は尽きません。 現実的に50連敗するトレーダーはほとんどいないでしょう。

まずは「1トレード=資金の2%」の考え方に慣れることです。

損切りポイントの設定

なぜ直近安値なのか?

損切りは、直近安値(または高値)に置くことが効果的です。

相場は集団心理によって動いています。

今その相場に参加している人々のポジションが、現在の値動きに最も大きく影響しています。

ある価格より1pipsでも下がれば、そこより高く買った人は全員が含み損になります。

そのため、直近安値は「撤退のきっかけ」となりやすいのです。

損切りラインと資金管理の連動

損切りポイントを直近安値に設定し、その損失が2%になるようにロット数を調整する。

これが、感情に流されないトレードを可能にする具体的な手順です。

まとめ:資金を守るトレード戦略

感情に揺さぶられず、トレードを安定的に継続するためには、「損切り2%ルール」と「目標の明確化」、そして「ロットの適正化」が不可欠です。

大きな利益を狙うよりも、まずは資金を守ること。

それが、トレードで生き残り続けるための鍵です。

 

-相場の原理原則, 資金管理
-, , , , , , , ,