損切り設定を説明するイメージ(下落チャートと資金管理)
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相場の原理原則 資金管理

資金を着実に増加させる~損して得をとる~

資金管理の重要性

トレンドを認識する方法は人によってさまざまですが、トレンドを把握してその方向にトレードしたいのは、どのトレーダーも共通の悩みだと思います。

しかし、トレードするうえで何より大事なのは 資金管理 です。資金がなくなればトレード自体できなくなります。


資金管理の重要性

売買手法(ルール)が一番大事なわけではありません。
どんなテクニカル指標を使っても、売買サインが出るタイミングは多少の誤差はあっても、大きくは変わらないものです。

ここで考えてほしいのは、資金管理(損切り)がどれだけ大事か、ということです。

4つのパターン

  1. トレンドを把握していて、損切り設定している

  2. トレンドを把握していて、損切り設定していない

  3. トレンドを把握しておらず、損切り設定している

  4. トレンドを把握しておらず、損切り設定していない

この4つの場合、どの順番で利益を出せるでしょうか。


正解は

①→③→②→④

一見すると①→②→③→④のように思いがちですが、実際は違います。

  • ②の場合:トレンドに乗っていても、損切り設定がなければ、下落調整時に資金を失うことになります。

  • ④の場合:即刻資金を失います。

  • ③の場合:トレンドに乗れていなくても、資金を守ることができます。

資金管理が最も重要な理由

資金が減ったとしても、大きく減ることはなく、新たなトレードでトレンドに乗るチャンスが残ります。
トレードでは必ずトレンドを見極められるわけではありません。自分が相場を動かしているわけではないのです。

損切りをしていない方は、まずは③を目指してください。
何度もお伝えしますが、資金を管理できなければ、ルールがあっても売買できません。
トレードを続け、1年後も資金を守ってトレードするために、資金管理が最も大事です。まずはそこからです。


損切りを置く位置

資金管理には損切りの設定が不可欠です。
前回の記事でも、根拠あるポイントに損切りを設定するべきだと書きました。

では、根拠ある損切ポイントとはどこのことでしょうか。

根拠ある損切ポイント

「損切はエントリー値から100pips下に設定」などの方法は、資金管理を無視したやり方です。

結論から言うと、損切りのポイントは:

  1. 直近の安値

  2. リスクにさらす資金は総資金の2%まで

このルールを守れば、資金を守る可能性は格段に高くなります。
例えば総資金100万円の場合、2%のリスクで50回連続の損切りにも耐えられます。

それでは、具体的な計算方法です。

2%の計算方法

下の図を見てください。

例:総資金100万円、現在の価格81円、直近の安値80.5円

計算式は:

 
(総資金 × リスク割合) ÷ (エントリー価格 − 直近の安値)

今回の例では:

 
(100万円 × 2%) ÷(81円 − 80.5円)= 40,000通貨

つまり、81円でエントリーする場合、直近安値80.5円に損切りを設定し、40,000通貨で買いエントリーできます。
売りで入る場合は逆の計算です。


補足

  • 損切りは直近安値より少し下でも構いません。

  • 価格が80.5円を付けても、その後上昇する場合もあるため、自分のシナリオが崩れたとは言えません。

  • 1万通貨の場合、リスクは0.5%。2%以内なので安全ですが、資金に見合ったリターンを得るには2%に近づける必要があります。

  • 計算上の端数は切り捨て、より少ない枚数でエントリーしましょう。


まとめ

損切りの基本ルール:

  1. 損切は自分のシナリオが崩れるところに置く

  2. 損切の大きさは資金の2%以内

勝つことより、まず資金を守ることがトレードの第一歩です。
スノボや柔道で最初に受け身を学ぶように、資金管理を徹底することで、安全にトレードを続けられます。

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